teacup. [ 掲示板 ] [ 掲示板作成 ] [ 有料掲示板 ] [ ブログ ]


新着順:14/602 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

<一筆投稿その35>「男声合唱 昭和浪漫」より③

 投稿者:baritono / wai  投稿日:2020年 9月14日(月)15時53分22秒
  通報 返信・引用
  ■■「夜明けのうた」 昭和39年(1964)■■

  作詞:岩谷時子(1916-2013) 作曲:いずみたく(1930-1992) 歌:岸洋子(1935-1992)

  岩谷時子の詩にいずみたくの抒情的なメロディ。そして、岸洋子の素晴らしい歌声。多くの日本人の心に響き、どれだけ聴く者に安らぎを与えてくれたでしょうか。間違いなく「夜明けのうた」はずーっと歌い継がれる名曲です。

  元々「夜明けのうた」は、昭和38年(1963)に日本テレビドラマ『ぼうや』(主演:坂本九)の主題歌「夜明けの唄」として坂本九がレコーディングしていましたが、なぜかヒットしなかったようです。その後、労音の公演で岸洋子が歌って好評を博し、第6回日本レコード大賞では歌唱賞を受賞しています。そのとき同時に作詞者の岩谷時子は作詩賞を受賞している。

 もう少しエピソードを紹介させてもらいます。

 坂本九のシングルでは先述のとおり「夜明けの唄」と表記されていますが、これは働く少年を勇気づける歌という意味合いがあったそうです。一方、岸洋子の「夜明けのうた」は「~夜明けのうたよ“僕”のこころの・・・」の“僕”を“あたし”と置き換えて歌ったことにより、勤労少年の歌が、格調高いラブソングに変わったとのことです。

  1965年には、本楽曲を映画化した同名の歌謡映画が浅丘ルリ子の主演により日活から公開され、もちろん岸洋子の歌唱が主題歌として使用されました。

  なお、岸洋子本人の出身地である山形県酒田市にあるJR東日本(東日本旅客鉄道)羽越本線の酒田駅で、列車がホームに接近するとき、この曲がホームで流れるメロディ(接近メロディ)に使用されています。

  私事になりますが「夜明けのうた」を歌ったり聴いたりしますと、筆者がずいぶん昔、城東中学校に通っていたころ、メリー先生という音楽の教師がガリ版で刷った「夜明けのうた」で教えてもらったことがつい最近のように思い起こされます。筆者はその頃からこの歌のファンです。


  岸洋子さんが歌う「夜明けのうた」です。聴き惚れます。そして癒されます。
  https://www.youtube.com/watch?v=pcl_KIcQHg4

  男声合唱団アンサンブル・レオーネ
  https://www.youtube.com/watch?v=3BqScqY693w



■■「昴」 昭和55年(1980)■■

  作詞・作曲・歌:谷村新司(1948-)

  いまさらながら筆者の駄文でこの歌を紹介するまでもないのですが・・・。

『昴』は、1980年4月1日に発売された谷村新司の代表曲の一つ。ソロ歌手としては自身最高60万枚の大ヒット曲となりました。
  歌詞の雄大なイメージと歌いやすいメロディのため、国内のみならず、「北国の春」と並んで東アジア各国の人びとにも愛唱されているという歌曲です。


  以下に「すばる」・『昴』に関わるエピソードをいくつか紹介させてもらいます。

・「すばる」は、プレアデス星団の和名でおうし座にある数百個の星々が集まった散開星団のことでして、6個の明るい星は肉眼でも見るようです。(筆者は見たことはないが)
  ちなみに、プレアデスの名は、ギリシャ神話に登場する巨人アトラスと妖精プレイオネの間に生まれたプレアデス7人姉妹を指しています。

・「すばる」は「統(す)べる」が転訛したもので、6つの星が糸で統べたように集まった状態を表したもの、とするのが定説になっているようです。また「統べる」には「統治する、統率する」という意味もあることから、「王者の星」とも呼ばれています。

・また「すばる」の名は、平安時代の女流作家清少納言が書いた随筆「枕草子」(ものづくしのなかの「星は」の条)につぎのように登場しています。

「星は すばる(昴) ひこぼし(彦星) ゆふづつ(太白星) よばひ星 すこしをかし 尾だに なからましかば まいて・・・」

  清少納言が夜空に見える星の中で、美しいと思ったものを並べたものです。
  彦星はお馴染みの七夕のひこぼし、太白星は宵の明星金星、よばい星は流れ星のこと。

 ということで、「すばる」は外国語のような響きがありますが、れっきとした日本語なのです。


・『昴』は、オリコンでは1980年4月14日付チャート16位で初登場。その後、14位→14位→9位→7位→4位→3位→3位→3位→3位と上昇し、6月23日付と30日付チャートで最高位の2位を獲得。ちなみに1位を阻んだのは当時10週連続1位を獲得していたもんた&ブラザーズの『ダンシング・オールナイト』でした。

・1980年(昭和55年)、スーパーニッカのCMソングとして『昴』が採用されています。谷村新司さんが単身アメリカへわたった時の心境と、さまざまな困難に立ち向かいながら理想のウイスキー作りを目指した竹鶴政孝さん(ニッカウヰスキーの創業者)の心境とが重なってこの歌ができたそうです。

・2014年1月に発売された自著『谷村新司の不思議すぎる話』(マガジンハウス)では、『昴』の紹介をこのように載せています。
・・・あの名曲『昴』はまさに天からの導きだった。ある日、突然、宇宙からの啓示として降りてきたのだった。そして、ミステリアスな歌詞は、人類の未来を予言するテキストだった!音楽家・谷村新司が、はじめて明かす神秘に満ちた『昴』誕生の出来事。・・・
  要するに「昴」の詩はプレアデス星団からのメッセージをキャッチして書いたそうですよ???


東京 Liedertafel Silvaner※ (2016.12.25台湾 台北中山堂にて)
  https://www.youtube.com/watch?v=arfPLlR_-6M
※「男声合唱団 東京リーダーターフェル1925」のOBとシニアメンバーの有志によって、1995年に設立された合唱団。


≪おわり≫
 
 
》記事一覧表示

新着順:14/602 《前のページ | 次のページ》
/602